白内障
どんな病気?症状は?
白内障は、目の中にあるレンズ(水晶体)が濁った状態で、光が反射したり、目の中に入る光が弱くなり、まぶしく感じたり、見えにくくなったりします。
どうして白内障になるの?
白内障の大多数は加齢による変化で、老人性白内障といわれるものです。他に、先天性(生まれつき)のものや、糖尿病やアトピー性皮膚炎、外傷(けが)、ステロイドなど飲み薬の副作用で水晶体が濁ることもあります。
白内の種類と原因
- 加齢性白内障
- 加齢
- 全身疾患に合併する白内障
- アトピー性皮膚炎、糖尿病など
- 先天性白内障
- 風疹など
- 外傷性白内障
- 眼のけがなど
- 併発白内障
- ぶどう膜炎など
- その他
- 放射線、薬剤(ステロイド剤)
どんな検査をするの?
問診
手術が可能かどうか全身の状態を把握するために細かくお聞きします。(特に糖尿病や喘息などの既往症について)
視力・眼圧・屈折検査
術前評価のために必要な検査です。
細隙灯顕微鏡検査
白内障(水晶体の濁り)の詳しい状態を調べる検査です。
問診、血圧検査など
水晶体の濁りが進行している場合は、網膜の電気的検査、超音波検査なども行います。
散瞳・眼底検査
散瞳により白内障の状態を周辺部まで詳しく見ることと、視力低下の原因として、白内障以外の疾患がないか視神経や網膜を精査するための検査です。
角膜内皮細胞検査
角膜の内皮細胞が減っていないかを調べます。
眼軸長検査
眼内レンズの度数を決めます。
こんな時は手術を考えましょう
- 視力が低下して、仕事に支障がある。
- 外では眩しくて、極端に見えづらい。
- 視力が0.7以下になり、運転免許の更新ができない。
遠視・強度近視や緑内障などで早めに手術が効果的な場合もあります
白内障の手術
白内障の手術は主に、濁った水晶体を超音波で砕いて取り出し(超音波水晶体乳化吸引術)、人工のレンズ(眼内レンズ)を入れるという方法で行われています。白内障が進行して、核が堅くなっている場合は、水晶体の核を丸ごと取り出すこともあります(水晶体嚢外摘出術)
後発白内障
白内障の手術後、数か月~数年して、また「まぶしくなる」「目がかすむ」ことがあります。これは、「後発白内障」といわれるもので、手術の際に残しておいた水晶体の後嚢が濁ってくるために起こります。後発白内障は手術の必要がなく、レーザーを使って簡単に濁りを取ることができます。視力はすぐに回復し、入院の必要もありません。